プルシアンブルーとは

プルシアンブルーは1704年に初めて合成された人工化合物で、紺青とも呼ばれ特に青色顔料として長年利用されてきました。
あの葛飾北斎の富岳三十六景やゴッホの絵画にもプルシアンブルーが利用されています。

葛飾北斎 神奈川沖浪裏 /
葛飾北斎 神奈川沖浪裏 / "Under the Wave off Kanagawa"

産総研および株式会社フソウとの開発・製造により量産化

ナノブルーでは、プルシアンブルーをはじめとする多孔性配位高分子の構造を制御、それぞれの用途に対して最適化し、アンモニアや放射性セシウムの吸着材など多方面で役立てられることを目指しています。

株式会社ナノブルーで取り扱う吸着材は、国立研究開発法人産業技術総合研究所(以下 産総研)の保有する基礎技術に基づいて、株式会社フソウの改良・製品化により開発された製品です。
当社で取り扱う製品は、地球規模の課題を解決し、持続可能な地球環境の保全に貢献するため、製品効果の効率化など、研究による性能の追求が行われています。
 

多孔性配位高分子の構造制御

製品に主として利用される多孔性配位高分子は、金属原子を分子で架橋した結晶を持ち、その多孔質性が特徴です。弊社販売製品に多く使用されるプルシアンブルー型錯体は、原子レベルのジャングルジム構造を持っています。その空間に小さなイオンや分子を取り込むことができ、吸着材、電池材料、色変化材料などへの応用が進められています。
さらに、金属種を変えることや、欠陥を導入することで、機能設計が可能です。それぞれの用途ごとに材料を最適化することができます。
また、材料のナノ粒子化により、他の材料とのナノメートルスケールでの複合化も簡単になり、さらにはナノメートルスケールでの空間設計が可能になります。
 

プルシアンブルー型錯体の結晶構造の一例
プルシアンブルー型錯体の結晶構造の一例


原子スケールでの機能デザインと、我々が使うためのメートルスケールでの実用化をつなぐためには、精密なナノ粒子を大量に作る必要があります。そのため当社の製品は主にフロー合成法を用い、粒子を作ります。
プルシアンブルー型錯体は、単に材料を混ぜるだけである程度のナノ粒子はできますが、どうしても組成やサイズにばらつきが出ます。
弊社販売製品では、フロー合成によりそのばらつきを抑えていることが特徴です。


参考(外部リンク):
AIST:産業技術総合研究所 成果記事「ナノ粒子化したプルシアンブルーでセシウム吸着能が向上」(2012/02/08)
AIST:産業技術総合研究所 成果記事「植物系放射性セシウム汚染物の焼却灰を除染する技術を実証」(2013/11/20)
AIST:産業技術総合研究所 成果記事「青色顔料が高性能アンモニア吸着材であることを発見」(2016/5/10)
AIST:産業技術総合研究所 成果記事「簡単に再生できる粒状吸着材で豚舎や堆肥化施設の空気をキレイに」(2019/01/23)

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