空気中アンモニア用吸着材
大気中には、窒素、酸素以外にも、様々な分子が含まれており、それが悪影響を及ぼすことがあります。例えばアンモニアは悪臭の原因となります。また腐食性があり、美術品を劣化させることもあります。さらに、大気中で他の材料と反応し、微粒子となり、半導体工場で不良品の原因になったり、大気汚染の原因にもなります。アンモニアは、ppmレベルの極めて低い濃度でもこのような問題を引き起こすため、このような低濃度でも除去できる技術が必要となります。
低濃度アンモニアを除去できる技術としては、吸着材が有効です。プルシアンブルー型錯体(PBA)の原子構造をうまく設計することにより、大気中濃度がppmレベルでも、アンモニアを大量に吸着する吸着材を合成できます。開発元の国立研究開発法人産業技術総合研究所(以下、産総研)による実験では、従来品と比較して10倍以上の吸着力を示す場合があることが報告されています(参考文献1)
産総研では、この吸着材を活用し、養豚場内のアンモニアを除去し、豚の成育を促進する試験に成功しています。
当社は、産総研が開発したものを株式会社フソウが改良、量産に成功した大気中アンモニア吸着材を販売しております。
30ppm相当の希薄アンモニアからの吸着量(mmol/g) (文献1情報より作成)
想定用途の例
畜産農場
美術館
半導体工場(クリーンルーム)
参考文献(外部リンク):
1.産総研ナノ材料研究部門ナノ粒子機能設計グループHP「プルシアンブルー型錯体造粒吸着材の評価マニュアル」」